「もうそろそろ限界です」と脳や体から、信号が送られてくることがあります。自分の中から発せられる危険サインに気づいていますか?
たいていの人は気づいているはずですが、必ずしも「これは危険サインなのだ」と自覚を持っているわけではないようです。よくある例を挙げておきましょう。
「立ったり座ったりするたびに、どっこいしょ、と口にしてしまう」
「こんなことして何になるのかなと、虚しくなるようなことばかり考えている」
「それまでスムーズにいっていた仕事が、急にむずかしく感じられるようになった」
「ケアレスミスが増えた」
「人が話しかけてくると鬱陶しい」
「電話に出たくない」
「メールの返事をするのがおっくう」
「些細なことでイライラする」
こんな脳と身体の警告を無視して続行していくと、どうなるか。
とりあえず「不眠」です。それから、
「朝だるい」
鬱の典型で「食欲が落ちる」(逆にドカ喰いする人もいる)
「ふつうなら楽しいことが楽しくなくなる」
「不眠、早朝覚醒」(疲れているのだからゆっくり休みたいのに、2〜3時間で目覚めてしまう)
「寝つけない」(不眠と早朝覚醒の症状がさらに進んだ状態)
「暗い気持ち」
「お酒やタバコの量が増える」(女性は、甘いものを食べたくなるという人が多い)
というような事態に至ってしまうのです。
残業残業の毎日が続いていると、だんだん「何日寝なくても平気!」みたいな妙にハイテンションになりますよね。ドーパミンとアドレナリンが分泌されて戦いモード全開。エンジンがフル稼働している状態です。これは短期的には問題ないのですが、この交感神経興奮を長期に続けてしまうと、まもなく限界に達するようになります。上記の症状はいずれも、限界に達している危険信号のサインです。
院長 高橋龍太郎著書『仕事も人間関係も「いっぱいいっぱい」にならない方法』より抜粋
高橋院長のひと言
自律神経のサインを早く感じとり、オンオフの切り替えを素早くできるようにすることが、ストレスをうまくかわすコツです。
タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎