能力主義みたいな会社だったら、必ずありえますね。
人間が生きるというのは仕事だけじゃないということを、こんなときに一番試されるのです。仕事関係で、少なくとも社内のその領域の仕事については、年上であっても部下ということは、何ら恥じることもないし、むしろそういうことについてもっと淡々とビジネスをこなせるくらいでないと。
ひとつの会社という、そんな些細な、あえて些細といいますけど、そんな小さな世界のことにとらわれていると、例えば地域でもあるいは家族関係でも、自分自身が見えなくなって、自分の存在そのものが何かものすごくつまらなく思えてしまう。会社という特殊な狭い領域で年下が上司であろうと、そんなものは普通に応対していればいいんです。それで、自分の好きな領域のなかで、オンリーワンを目指せば、それで充分な気がします。
ただ、年下で上司になった場合、年上の部下は、その立場に慣れていないだろうから、プライドを失わせるようなことはしてはいけません。いつもその人がオンリーワンの領域、家族での父としての立場とか、趣味の話など聞いたりしてあげて、そのプライドをくすぐってあげるのは大事なことです。
会社の人間関係 は、これからますます複雑になるでしょう。女性の上司や年下の上司は当たり前、正社員やパート、日本人と外国人、さまざまな人間関係が錯綜します。そんななかで、コミュニケーションを円滑にするには、どんな相手にたいしても敬いの念を忘れないこと。特に年上の人が相手の場合は、尊敬語までは必要ないかもしれませんが、丁寧語を使うことが敬いの表現になるでしょう。
相手を敬う気持ちはコミュニケーションの基本です。
院長 高橋龍太郎「人生にはいらない人間関係がいっぱいある」より抜粋
高橋院長のひと言
仕事の立場をこえて、相手を人間としてリスペクトする気持ちを忘れなければ、大きなトラブルを避けられるはずです。
タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎