料理という知的作業で、同時進行力が高まります
「複数のことを同時進行する」という点では、料理もいいレッスンになります。
料理はとても脳をダイナミックに使う行為で、高度に知的でクリエイティブな作業です。うつ病や認知症の人は、脳内の許容量が極端に減少していることが多いため、料理ができなくなります。
実際にやってみるとわかりますが、朝昼晩の献立を考えるだけでも大変な作業です。
まずは、米やパンなどの主食、おかずとなる肉、魚、野菜、調味料、飲み物など、ありとあらゆる食材の組み合わせ。
ですから、冷蔵庫の中に何と何があるか記憶しておき、新たに買うべきものは買い足し、ストックを切らさないようにするなど、つねに気を配っていないとなりません。
調理の段取りも、なかなかむずかしいものです。材料を用意し、洗うべきものは洗い、刻む、煮る、焼く蒸すといった調理に要する時間を測りつつ、すべての料理がほぼ同時に仕上がるように取り計らい、食事の時間に間に合わせるようでなければなりません。
食器や盛りつけにもひと工夫したいところ。
大変な作業ではありますが、「複数のことを同時に進行する」頭をつくっていくうえで、これはとても効果的なレッスンです。
また、料理を完成していくプロセスにおいて、私たちは無意識のうちにも頭の中に「やること一覧表」を作成しています。
そして、瞬時に優先順位雨を割り出し、考えると同時に手が動いています。
これは段取り名人になる上で最適なレッスンです。やらなきゃ損!です。
高橋院長著書『仕事も人間関係も「いっぱいいっぱい」にならない方法』より、段取り名人になる!アドバイスをお送り致します。
タカハシクリニック 院長 高橋龍太郎